文献詳細
文献概要
技術講座 一般
ベンスジョーンズ蛋白の検出法
著者: 櫻林郁之介1 荒川正明1
所属機関: 1自治医科大学臨床病理学
ページ範囲:P.1099 - P.1103
文献購入ページに移動ベンスジョーンズ蛋白とは
ベンスジョーンズ蛋白(Bence Jones Protein;BJP)の発見は古く,約140年前である1).骨髄腫と思われる患者の尿中に,熱に対する異常な反応を示す蛋白が多量に存在していることにより発見され,それから約120年後,Edelmanら2)によって,BJPが免疫グロブリンを構成している2本のポリペプチド鎖の一つであるlight chain(L鎖)であることが明らかにされた.通常,BJPはL鎖の二量体として尿および血清中に存在するが,まれに単量体や四量体(血清中)として存在する.また,BJPは免疫グロブリンが血清または尿中で分解してできた遊離L鎖ではなく,初めから形質細胞によって合成された単クローン性蛋白である.
ベンスジョーンズ蛋白(Bence Jones Protein;BJP)の発見は古く,約140年前である1).骨髄腫と思われる患者の尿中に,熱に対する異常な反応を示す蛋白が多量に存在していることにより発見され,それから約120年後,Edelmanら2)によって,BJPが免疫グロブリンを構成している2本のポリペプチド鎖の一つであるlight chain(L鎖)であることが明らかにされた.通常,BJPはL鎖の二量体として尿および血清中に存在するが,まれに単量体や四量体(血清中)として存在する.また,BJPは免疫グロブリンが血清または尿中で分解してできた遊離L鎖ではなく,初めから形質細胞によって合成された単クローン性蛋白である.
掲載誌情報