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文献詳細

雑誌文献

検査と技術11巻12号

1983年12月発行

文献概要

技術講座 一般

ベンスジョーンズ蛋白の検出法

著者: 櫻林郁之介1 荒川正明1

所属機関: 1自治医科大学臨床病理学

ページ範囲:P.1099 - P.1103

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ベンスジョーンズ蛋白とは
 ベンスジョーンズ蛋白(Bence Jones Protein;BJP)の発見は古く,約140年前である1).骨髄腫と思われる患者の尿中に,熱に対する異常な反応を示す蛋白が多量に存在していることにより発見され,それから約120年後,Edelmanら2)によって,BJPが免疫グロブリンを構成している2本のポリペプチド鎖の一つであるlight chain(L鎖)であることが明らかにされた.通常,BJPはL鎖の二量体として尿および血清中に存在するが,まれに単量体や四量体(血清中)として存在する.また,BJPは免疫グロブリンが血清または尿中で分解してできた遊離L鎖ではなく,初めから形質細胞によって合成された単クローン性蛋白である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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