文献詳細
文献概要
技術講座 血液
フィブリノゲン測定
著者: 鈴木弘文1 松尾純孝2
所属機関: 1北里大学衛生学部 2北里大学衛生学部血液学教室
ページ範囲:P.233 - P.237
文献購入ページに移動フィブリノゲンは他の血液凝固因子と比較して,その性状,構造あるいは純化に関してもっとも研究が進展している物質である.また,フィブリノゲンは血液凝固第I因子として血液凝固(止血)機構の主役をなす物質として古くから知られていたが,その止血機構は,血液凝固機構の進展により生成されたトロンビン(II a)により,フィブリノゲンのαおよびβ鎖のアルギニン・グリシン結合部が切断されフィブリンモノマーとフィブリノペプタイドA,Bに分解されるが,このフィブリンモノマーはやがて重合してフィブリンポリマーを形成する.このさい,第XIII因子とCa2+が作用して安定化フィブリンとなり血液凝固が終了するのである(図1).
掲載誌情報