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文献詳細

雑誌文献

検査と技術11巻3号

1983年03月発行

文献概要

けんさアラカルト

パラフィン包埋大型切片作製時の留意点について

著者: 前田明1

所属機関: 1東邦大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.269 - P.269

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 疾患により病変分布やその広がりを見るため,あるいは展示などを目的として,ときに大型切片の作製を要請される場合がある.大型切片の薄切においては,とりわけメスが良く切れることが重要であるが,替刃メスの普及によりメス幅に収まる組織の大きさであれば,テトランダー型の大型ミクロトームによらなくとも通常使用されているユング型ミクロトームでも容易に薄切ができるようになった.大型切片作製の機会はそれ程多いとは思われないが,その際次のような点に留意すればよいと思われる.
 1組織は脱水から包埋までの過程で収縮にともない歪みが生ずる.組織片が大きくなればその度合いも激しくなりやすく,薄切に際し,最大組織面を得ることが困難となるので,切り出しは厚め(7〜10mm)にするとよい.さらに脱水から包埋までに使用する容器もゆったりしたものを使用する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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