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文献詳細

雑誌文献

検査と技術11巻4号

1983年04月発行

文献概要

コーヒーブレイク

ペットばか

著者: K.M.

所属機関:

ページ範囲:P.317 - P.317

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 動物好きの人が多いとみえて,テレビなどでも動物にスポットをあてた番組が多い.取材の苦労が偲ばれる野生動物の生態を扱ったものから,やや行き過ぎの感のあるペットファッションのトピックスまで,実にいろいろである.またコマーシャルに登場する機会も多いようで,動物を使ったコマーシャルは常に上位にランクされると聞く.いのししはあまり愛らしいとは言えない動物であるが,今年はえとに当たるところから,特に年の始めにはよくお目にかかった.うりぼうのうちはさほど目立たないが,成猪を見て気付いたのは,足が思いのほか細くてきゃしゃなこと.あのどんこうな図体を支えて猛進するにはかなりの負担がかかりそうに思われ,我が身の逞まし気な足が急に頼もしく感じられた.
 我が家にも常に何かしら動物の姿が在り,家の中でともに生活しているせいか,ことばや気持(感情)の交流がかなりできるようになってきた.特に犬は人間の子どもの3〜4歳位の知能があるようで,ドリトル先生ならずとも,かなりハナシが通じるからおもしろい.小さい時は,とにかく遊ぶことに夢中で,ころげまわっているだけだが,しだいに顔(特に目)をじっと見つめながら話しかけられることばを静かに聞くようになる.さらには人間同志の会話に,思いもかけないところで,しかもタイムリーに反応を示すようになったり,叱られた後で小さな仕返し(?)をしたりするようになる.このような話をすると他人は"親ばか"ならぬ"ペットばか"と思うらしいが,同好の士で同感を抱かれる方も多いことと思う.最近になって,1歳3か月になる犬が,テレビ漫画の主題歌に合せて遠吠えをするのに気付いた.結構リズムにのっているので,カセットテープに録音して聞かせたところ,今度は曲と自分の声に合わせてデュエットを始めた.他の曲では反応を示さないところから,何か感応するものがあるに違いないが,犬の脳波などで,感情の動きがつかめないものかな,などと変な夢を見ている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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