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文献詳細

雑誌文献

検査と技術11巻4号

1983年04月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

HBs陽性,また可能性のある試料の扱い方

著者: 吉原なみ子1

所属機関: 1国立予防衛生研究所HB抗原室

ページ範囲:P.361 - P.368

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 一般的に,検査室への依頼検体はあらかじめHB抗原が陽性であるか否かはわかっていない場合が多い.したがってすべての血液,血清,分泌物などがHB陽性であると考えて取り扱うべきである.HB抗原の感染は主に輸血など血液を介してであるが,皮膚の刺傷,切創,口腔,眼,気道などからの感染の可能性もある.気道感染は検体を振ったとき,ホモジェナイザーやビンを開けるとき,ピペットを口で吸ったり吹き出すとき,遠沈中に試験管が破砕したときなど起こりやすい.当然ながら,検査室その他感染の可能性のあるところでの喫煙,飲食は禁止する.検査中の手袋の常時使用は検体の取り扱いや操作上困難であるので,必要時(例えば劇症肝炎の血液など)ディスポの手袋をはめる.手指など汚染した場合,ただちに仕事を中断しても石けんと水で十分過ぎるぐらい洗う.白衣や床に付着した場合も,次亜塩素剤で処置し,その後水洗いする.ここでは現在,わが国のHB検査の90%以上を占めているRPHAの手順に従って解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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