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文献詳細

雑誌文献

検査と技術11巻5号

1983年05月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

細菌の生化学的反応とその原理・2

著者: 横沢光博1

所属機関: 1東京共済病院中央臨床検査科

ページ範囲:P.415 - P.419

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インドール反応
 インドールはアミノ酸であるトリプトファンの代謝における分解産物の一つで,インドール反応は細菌のもつトリプトファナーゼによりペプトン中のトリプトファンを分解してインドール形成の有無をみる生化学的反応である.言いかえると,トリプトファナーゼという酵素の有無を調べる試験である.トリプトファナーゼはトリプトファンをインドールとピルビン酸とアンモニアに分解する.その際,ピルビン酸は解糖経路またはクレブス回路に入り,エネルギーを産生する.アンモニアは新しいアミノ酸の合成に利用される(図1).
 インドール(ベンジルピロール)は板状結晶で,特異の臭気があり,糞中にあってスカトールとともに便臭の大半を占め,腸から吸収されたのち酸化されてインドキシルとなり,ついで硫酸とエステルをつくって尿中に排泄される.これがインジカンである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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