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文献詳細

雑誌文献

検査と技術11巻6号

1983年06月発行

文献概要

技術講座 血清

網赤血球数

著者: 溝口秀昭1

所属機関: 1東京女子医科大学内科

ページ範囲:P.515 - P.518

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網赤血球とは
 網赤血球はニューメチレンブルーやブリリアントクレシルブルーなどによる超生体染色で好塩基性に染まる顆粒状,あるいは網状の物質(subotantia granulofiamentosa)を有する幼若な赤血球である.図1に示すように骨髄中で赤芽球は脱核し,網赤血球になってから末梢血に現れてくる.骨髄内に35〜45時間,末梢血中に約24時間,ついで脾臓内で約24〜48時間あって好塩基性物質は消失し,成熟赤血球となる1,2)
 好塩基性の物質は細胞質に含まれるリボソームとメッセンジャーRNAなどのRNAである.このRNAはこれから述べる超生体染色で網状あるいは顆粒状に染まる.しかし血液塗抹標本を乾燥,メタノール固定をしてからギムザ染色をすると,び漫性に好塩基性に染まって多染性赤血球として同定される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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