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文献詳細

雑誌文献

検査と技術11巻7号

1983年07月発行

文献概要

技術講座 細菌

エルシニア属菌の分離と同定

著者: 丸山務1

所属機関: 1東京都立衛生研究所

ページ範囲:P.613 - P.619

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 エルシニア(Yersinia)属には現在8菌種が含まれている.これらのうち,ヒトに病原性のあるものは,Y. pestis(ペスト菌),Y. pseudotuberculosis(仮性結核菌),Y. enteroco liticaの3菌種に限定される.ペスト菌はいうまでもなく法定伝染病であるペストの病原体であるが,わが国では今日まで50年以上その発生および輸入例も無く,通常の検査では本菌を扱う機会はない.したがって,ここではヒトに病原性のあるエルシニア属菌でペスト菌を除く2菌種,すなわち仮性結核菌とY. enterocoliticaを中心にその分離と同定のために必要な分類の現状,両菌の性状,および検査法について述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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