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文献詳細

雑誌文献

検査と技術11巻7号

1983年07月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

細菌の培養法

著者: 設楽政次1

所属機関: 1東京都済生会中央病院検査室

ページ範囲:P.629 - P.636

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 細菌検査での培養法は,細菌の分離,同定,薬剤感受性検査,代謝産物の研究などすべての面に欠くことのできない操作である.細菌の培養とは,目的に合った種々なる人工的増殖環境を作り,それぞれの細菌を分裂増殖させることであり,これにより肉眼的に観察できるようにし検査を進める方法が現在行われている.培養を行うには,一定の技術,設備環境を必要とし,ほかの臨床検査と異なるのは無菌操作が絶対条件として必要なことである.これを修得して初めて細菌検査を実施できると言っても過言ではない.無菌操作は,目的の細菌をほかの細菌から隔離して増殖させたり,バイオハザードから身を守るために欠くことのできない一手段である.設備面では,細菌を増殖,滅菌するに必要な器具とともに細菌が外部に拡散しないような環境を必要とし,危険な細菌を扱う場合はクリーンベンチのような設備も必要となる.培養方法には,培地の形状(液体培地,固型培地,半流動培地)による違い,また目的により分離培養法,増菌培養法,画線培養法,穿刺培養法,混釈培養法,点培養法などがある.さらに酸素の存在下で培養する好気培養,酸素のない環境で培養する嫌気培養法などがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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