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文献詳細

雑誌文献

検査と技術11巻8号

1983年08月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

尿円柱とその成因

著者: 今井宣子1

所属機関: 1大阪大学病院中央臨床検査部

ページ範囲:P.707 - P.711

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 尿円柱とは平行する二辺を有する細長い円柱状を呈する尿中有機成分(本体は凝固した蛋白体)のことである.その形状から円柱(cylinder)と称されるが,また腎尿細管腔を鋳型として形成されることからcast(鋳型)とも称される.したがって円柱の大きさ・形状はその円柱が形成された尿細管腔のそれを意味し,円柱の成分はその円柱が形成された尿細管腔の内容と状態を示す.また尿中に円柱をみることは,尿細管腔に一時的閉塞があったことおよび尿流が再開したことの2点を示す.
 このように円柱は腎実質のみに由来し,その部位の変化を特異的に反映するため,円柱の与える情報は臨床的に極めて重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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