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図1に多重反射のシェーマを示す.生体のある組織面からのエコーが,探触子や他の組織で反射されて反対方向へもどり,そこで再び反射されると,一つのはずのものが二つまたはそれ以上に存在するかのように記録される.探触子面で反射されたエコーによるものは,本来の組織の2倍くらいの深さのところにエコーが出現する,図2の症例は,胆のう内腔に現われた腹壁の多重反射である.比較的強い線状エコーとして出現するので鑑別は容易である.図3は左室腔内に現われた多重反射を示す.鑑別法としては図3下段に示すように,観測深度を16cmから20 cmに変えるとノイズが消失することや,M-モード記録を行うと,図の上段右に示すようにタイヤの跡のような記録が得られるのが特徴である.
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