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文献詳細

雑誌文献

検査と技術12巻10号

1984年10月発行

文献概要

技術講座 血液

血球計数3—自動法(1) 赤血球,白血球

著者: 大竹順子1

所属機関: 1順天堂大学病院中央検査室

ページ範囲:P.899 - P.904

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 20〜30年前までは赤血球,白血球の計数は,顕微鏡を使って肉眼で確かめながら行っていた.最近は中央検査室ではほとんどの施設で自動化され,用手法はよほどの事情がない限り行われていない.血球計数器も完全自動化され,採血の条件さえ誤らなければ,ボタン押し操作だけで,慣れを必要とした用手法より確かな測定値が得られるようになった.また完全自動化により,①検査時間の短縮,②労力の軽減,③再現性,精度の向上,④スペースの縮小が図られ,特に長期間を要する血球計算用手法のための訓練時間を減らすことができた.例えば機械の調整,標準血球での校正,サンプリング,消費試薬量,成績のチェック,測定終了後の洗浄システムなどがボタンひとつですべて作動するように設計されている.したがって,機械,検体,成績に関して全く知識がなくとも検査ができ,数値だけは得ることができるようになっている.
 しかし,現場で実際に自動血球計数器を使ってみると,正しい,再現性の良い結果を臨床に返すためにはかなり注意して扱い,また結果に対する知識も大切であると思うことが多い.良質の成績を得るためには,機械について測定原理,機構,検体取り扱いと成績の読み方に関する知識がどうしても必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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