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文献詳細

雑誌文献

検査と技術12巻11号

1984年11月発行

文献概要

マスターしよう基礎操作

薬剤感受性試験—1濃度ディスク法

著者: 金澤裕1 重野和子2

所属機関: 1新津医療センター病院内科 2新津医療センター病院細菌室

ページ範囲:P.1011 - P.1018

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 ディスク法による薬剤感受性試験は,主として細菌感染症治療のための有効薬剤の選択を目的として行う簡易検査である.
 現在わが国では1濃度法,3濃度法が行われているが,規定された方式によって実施することが正しい成績を得るための必須条件である.ディスク法で成績判定の基準となる発育阻止円は,平板培地上の菌の発育とディスクからの薬剤の拡散という二つの異なった要因により形成されるので,それらに大きな影響を与える使用培地,接種菌量および培養時間は規定された条件を守る必要がある.また現われた発育阻止円の形状もその境界が鮮明な場合が多いが,不鮮明な際は成績の個人差を生ずる原因となりかねない.したがって規定された判定に習熟する一方,阻止円の形状,二重リングの観察から,菌と化学療法剤のかかわりあいについて貴重な情報を得ることも念頭に置く必要がある.以下,1濃度法実施の要点について紹介したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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