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文献詳細

雑誌文献

検査と技術12巻3号

1984年03月発行

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

GC%による細菌の同定

著者: 吉川昌之介1

所属機関: 1東京大学医科学研究所細菌研究部

ページ範囲:P.219 - P.223

文献概要

DNAの化学組成と構造
 デオキシリボ核酸(deoxyribonucleic acid;DNA)は生物のすべての遺伝情報を担い,細胞レベルではその情報発現の青写真となり,細胞分裂に際しては二つの同じ分子を作って―これを複製という―両娘細胞に分配し,遺伝させていく.その化学的基本単位はデオキシリボース1分子,リン酸1分子と4種の塩基のうちのどれか1分子から成っている.これをヌクレオチドという.4種の塩基とは図1に示すように2種のプリン塩基,アデニンとグアニン,および2種のピリミジン塩基,チミンとシトシンである.図1のようにアデニンとチミンの間には2本の水素結合,グアニンとシトシンの間には3本の水素結合が生じうる.
 1955年頃Chargaff1)は,種々のDNAを構成するこれら4種の塩基のモル組成の間に次のような関係が成り立つことを発見した.すなわち,

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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