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検査を築いた人びと
元素分析法を完成した ユストゥス・リービッヒ
著者: 酒井シヅ1
所属機関: 1順天堂大学医史学
ページ範囲:P.224 - P.224
文献購入ページに移動 化学が医学の世界で正当な地位を得て,医学の発展に大きく寄与するようになるのは,19世紀に入ってからである.特に,元素分析法を自由に活用して,有機化合物の分析,合成を可能としてから,化学の医学における重みは一段と増したのであった.有機化合物の元素分析法の原理はラボアジエが既に18世紀末に作り上げていたが,その作業に要する手間はたいへんなものであった.それをより容易にしたのがリービッヒであり,それは100年余りたった今も,同法の骨格をなしている.
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