文献詳細
文献概要
検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
イオン形Ca測定における影響因子
著者: 野本昭三1
所属機関: 1信州大学医療技術短期大学部
ページ範囲:P.311 - P.315
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1.プロフィール
生体内のカルシウム(Ca)の大部分は骨に存在していて,それの約1%弱が血漿や組織間液など,いわゆる細胞外液中に絶えず交換を繰り返しながら分布し,細胞内液中にもこれよりさらに低濃度分布している.
この細胞外液中Caは,図1に示すようにその存在形態に,蛋白に結合した形(protein bound Ca;P-Ca)と,有機または無機の酸と複合体を成している形(complex bound Ca;A-Ca)と,イオン形(ionized Ca;Ca2+)の三形があって,相互に,生理的環境の変化に応じて移行可能なものである.細胞内液中にも,濃度こそ低いが,ほぼ同様な分画があるものと考えられている.
1.プロフィール
生体内のカルシウム(Ca)の大部分は骨に存在していて,それの約1%弱が血漿や組織間液など,いわゆる細胞外液中に絶えず交換を繰り返しながら分布し,細胞内液中にもこれよりさらに低濃度分布している.
この細胞外液中Caは,図1に示すようにその存在形態に,蛋白に結合した形(protein bound Ca;P-Ca)と,有機または無機の酸と複合体を成している形(complex bound Ca;A-Ca)と,イオン形(ionized Ca;Ca2+)の三形があって,相互に,生理的環境の変化に応じて移行可能なものである.細胞内液中にも,濃度こそ低いが,ほぼ同様な分画があるものと考えられている.
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