検査と技術12巻4号

1984年04月発行

技術講座 血液

異常ヘモグロビン3—電気泳動法

著者： 大庭雄三¹ 宮地隆興¹ 藤沢桂子²

所属機関： ¹山口大学臨床検査医学 ²山口大学医療技術短期大学部

ページ範囲：P.326 - P.330

　ヘモグロビン電気泳動の目的として，①変異ヘモグロビンやHb F，Hb H，Hb Bart'sなどの検出，②変異ヘモグロビンの予備的同定，および，③Hb A₂や変異ヘモグロビンの定量が挙げられ，種々の支持体および緩衝系が用いられてきた（表）．
　できるだけ多くの変異ヘモグロビンを検出するためには特別に分離能の良い方法が必要であるが，変異ヘモグロビンの頻度が低く種類ばかり多いわが国では特にそうである．