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文献詳細

雑誌文献

検査と技術12巻5号

1984年05月発行

文献概要

技術講座 血清

風疹抗体の検出法

著者: 南谷幹夫1

所属機関: 1東京都立駒込病院感染症科

ページ範囲:P.419 - P.424

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 風疹ウイルス感染症の確定診断法には,①ウイルスの分離同定,②蛍光抗体法によるウイルス粒子の証明,③血清抗体価の有意上昇,による方法があるが,検査部門が整備されたトップレベルの病院でも,通常,血清抗体の検査法が行われている.
 風疹に対する血清抗体検出の意義からみれば,①風疹の確定診断,②不顕性感染有無の証明,③妊婦の風疹罹患に伴う妊娠中絶適応の一要因,④風疹ワクチン接種の要否決定,⑤流行予測疫学,など利用される分野が広い.血清抗体による風疹の確定診断には,病初期(なるべく3病日以内,病前も可)と回復期(10〜20病日)のペア血清を同時測定する.風疹抗体の検出法には,血球凝集抑制反応,補体結合反応,中和反応および最近開発されたELISA法がある.ここでは臨床検査に多用されている血球凝集抑制反応を主として述べ,補体結合反応や酵素抗体法についても言及する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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