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検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
アビジン-ビオチン法とアビジン-ビオチン複合体法
著者: 埴岡啓介1 渡辺信2
所属機関: 1神戸大学医学部病理学第一講座 2神戸大学医療技術短期大学部
ページ範囲:P.499 - P.503
文献購入ページに移動Sternbergerら1)(1969)によってPAP法(peroxidase-antiperoxidase complex method)が開発され,パラフィン包埋切片上にわずかに残存する抗原活性を増幅して可視化することが可能になって以来,日常的に使用されているホルマリン固定,パラフィン包埋切片でもかなりの種類の物質を検索することができるようになった.一方,Guedsonら2)(1979)は後に述べるアビジンとビオチンの強固な選択的結合性を組織化学に応用した手法を考案し,さらにHsuら3,4)(1981)がこれに改良を加えてアビジン-ビオチン複合体法(avidin-biotin-peroxidase complex method;ABC法)を開発し,その検出感度を飛躍的に向上させた.
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