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文献詳細

雑誌文献

検査と技術12巻6号

1984年06月発行

文献概要

技術講座 生理

心音図検査法

著者: 尾崎正治1 楠川禮造1

所属機関: 1山口大学医学部第二内科

ページ範囲:P.524 - P.528

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心音図検査の意義
 医用工学の発達に伴う非侵襲的診断法の著しく進歩した今日においてさえも,聴診法は依然として循環器疾患の診断には不可欠な検査法である.特に弁膜症や先天性心疾患の診断には,極めて有用である.
 しかしながら,聴診で正しく診断できるようになるにはかなりの熟練を要する.これは,人間の耳は2,000〜2,500Hzの音に対して最も敏感である1)のに対し,心音,心雑音は低音成分が主であり(心雑音としては高調である大動脈弁閉鎖不全症の灌水様雑音でさえも100〜200Hz付近に主成分を有する),しかも音量が小さくその聴き分けには熟練を要するからであり,その表現は主観的である.これを客観的に視覚的に表現したものが心音図であり,同時に心電図,脈波などを同時記録することにより,心臓の機械的現象の分析が可能となる(図1).また初心者にとっては聴診の上達に役だつ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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