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文献詳細

雑誌文献

検査と技術12巻7号

1984年07月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

心電図の自動分析

著者: 木下安弘1 小川道一2 中山章2

所属機関: 1千葉大学保健管理センター 2千葉大学第三内科

ページ範囲:P.588 - P.590

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 日常の一般診療,ことに循環器疾患の診療での心電図検査は広く行われ,有力な情報を提供してくれる.この際重要なことは,この有力な情報を診断と治療面に十分に利用するためには,正確な心電図の解読を必要とすることである.心電図の解読は,一般診療の場合,必ずしも熟練した心電図専門医のみによって行われているわけではなく,一般医が行う場合がはなはだ多いのが現状である.したがって,心電図波形の正確な自動分析を行うことが可能となれば,一般の日常診療にとって大変に便利であるばかりではなく,専門医にとっても,多数の心電図の判読を行う際の時間の短縮と,診断の精度を上げる面で有用である
. 心電図の自動分析の利点としては,次の点が挙げられる.1)診断基準の統一ができること.すなわち,コンピューターに診断基準を記憶させることによってバラツキのない診断が可能となる.2)シリアルコンパリソン(時系列比較)が可能であること.すなわち,磁気ディスク装置による比較診断用ファイルに同一症例の心電図を記憶させておいて,新しくとった心電図と比較して,今回新たに起こった変化を知ることが可能であること.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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