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文献詳細

雑誌文献

検査と技術12巻7号

1984年07月発行

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トピックス

ポジトロンCT

著者: 舘野之男1

所属機関: 1放射線医学総合研究所臨床研究部

ページ範囲:P.606 - P.607

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1.臨床検査とポジトロンCT
 病気を認識するには,形態の変化だけでなく,機能の変化を見ることも大事で,従来の医学では,この領域に手を出すにはおおよそ次の二つの手段があった.
 一つは,体内各種の器官組織で起こる物質代謝の変調の結果,血液なり尿なりに生ずる変化を検出するもので,いわゆる臨床生化学検査としてたいへん広く用いられているものである.この方法は極めて簡便だし,ある病気では極めて特殊な物質が血液なり尿なりに出てくるので,そのような場合にはたいへんな威力を発揮する.しかし,この方法はいわば下水道の水を分析して各家庭の食事の献立を言い当てるような一面もあるので,特定の家庭が特殊な排水を出すということがなければ,雲をつかむようなことになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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