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検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
アレルギー反応4—Ⅳ型
著者: 出口均1 岸本進1
所属機関: 1大阪大学医学部第3内科
ページ範囲:P.22 - P.26
文献購入ページに移動 細胞性免疫機序による過敏症をⅣ型アレルギー反応として扱うと,表1に示すような広い概念となる.これにみられるようにⅣ型アレルギーの重要性は,移植組織の拒絶反応,自己免疫疾患,腫瘍免疫などにおいても確立されている.また細胞内増殖性病原菌,寄生虫感染に対する生体防御機構としても,非常に重要な役割を演じている.以下では遅延型過敏症(delayed-type hypersensitivity:DTH)について述べてみる.
DTHの研究は,Koch(1890)による結核患者,動物のツベルクリンに対する反応の発見に始まる.この反応はT細胞依存性の炎症であり,抗原沈着部位の発赤・腫脹・硬結という症状を呈する.これは最高に達するのに24〜48時間かかり,Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ型が数分から数時間で終わるのと対照的であるところから,遅延型過敏症と呼ばれる.
DTHの研究は,Koch(1890)による結核患者,動物のツベルクリンに対する反応の発見に始まる.この反応はT細胞依存性の炎症であり,抗原沈着部位の発赤・腫脹・硬結という症状を呈する.これは最高に達するのに24〜48時間かかり,Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ型が数分から数時間で終わるのと対照的であるところから,遅延型過敏症と呼ばれる.
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