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Rh式血液型判定法
著者: 小松文夫1
所属機関: 1東京医科歯科大学輸血部
ページ範囲:P.41 - P.48
文献購入ページに移動 輸血に先だつRh式血液型の検査は,通常はD因子(Rho(D))についてのみ行われる.それは,D因子の抗原性が他のRh式血液型因子に比較して際だって強いからである.しかし,輸血副作用を考えるうえで一般に検査の対象となるRh式因子としては,D以外にC,c,Eおよびeの各因子がある.そこで今回はD,C,c,E,eの各因子の検査術式を記し,さらにD(-)を判定する際に重要なDUの判定法を付記する.
Rh式の判定に用いる抗血清は,一般にヒト由来の抗血清で,これはIgG不完全抗体の性質を示す.つまりABO式の型判定に用いる抗Aや抗Bと異なり,室温での反応は弱く,37℃に加熱しなければならない.赤血球膜上のRh式抗原決定基の数はABO式のそれに比してはるかに少ないため,凝集の強さやパターンはかなり異なることを理解する必要がある.
Rh式の判定に用いる抗血清は,一般にヒト由来の抗血清で,これはIgG不完全抗体の性質を示す.つまりABO式の型判定に用いる抗Aや抗Bと異なり,室温での反応は弱く,37℃に加熱しなければならない.赤血球膜上のRh式抗原決定基の数はABO式のそれに比してはるかに少ないため,凝集の強さやパターンはかなり異なることを理解する必要がある.
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