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文献詳細

雑誌文献

検査と技術13巻10号

1985年10月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

蛍光顕微鏡の使い方

著者: 川島徹1

所属機関: 1順天堂大学浦安病院検査科

ページ範囲:P.933 - P.940

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 蛍光鏡検法はツァイスのA. Koehlerによって1904年に紫外線鏡検法の研究過程で発見され,さらに数年後,透過光暗視野励起あるいは透過光明視野励起と,それぞれに付属するフィルターを持つ蛍光顕微鏡に開発・改良された.臨床検査での蛍光顕微鏡の応用は,1936年頃抗酸菌に始まり,1942年Coonにより蛍光抗体法に使用されて以来,形態学的検査に広く利用されている(表1).
 蛍光顕微鏡の原理など詳細については,成書を参照されたい1,2).蛍光顕微鏡は,励起方法によりUV(300〜400nm,ピーク365nm),V,BV(300〜510nm,ピーク420nm),B,Gに区別される.また蛍光の照射方法により透過型と落射型に大別される.透過型は通常の光学顕微鏡と同様,水銀ランプから励起された光がコンデンサーを通過し,試料下面から照射されることにより発生した蛍光を,対物レンズ接眼レンズを通して観察する.また落射型は,光源から出た光が,励起フィルターを通過し,鏡筒中の分光反射板により特定波長のみ対物レンズを通過して試料に照射され,試料から出た蛍光が反射板(ダイクロックミラー)を通過し,観察される(図1).透過型に比べて落射型は蛍光像が明るく,像質に優れ,高倍率になるほど集光力も高まるなどの利点により,現在広く一般に利用されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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