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文献詳細

雑誌文献

検査と技術13巻11号

1985年11月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

糞便の寄生虫卵検査法

著者: 加島準子1

所属機関: 1東京都予防医学協会検査研究部

ページ範囲:P.1021 - P.1028

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 寄生虫卵の検出・同定はそのまま診断・治療に結びつくので,技師は目的に合った正しい検査を行うよう心がけねばならない.各検査法の長所短所を表に示した.虫卵によっては不向きな検査法があり,適切な検査法を用いなければ存在する虫卵が検出されないことがある.寄生虫の陽性率,寄生数が低下した今日,ルーチン検査に直接薄層塗抹法だけでは蛔虫卵以外の虫卵はほとんど発見できず,また浮遊法だけでは吸虫卵など比重の高い虫卵は検出できない.セロファン厚層塗抹法はルーチン検査として簡便で,直接薄層塗抹法に比べ使用便量も多く検出量も高いが,虫卵によっては同定に熟練を要するのでこの場合には集卵法を併用するとよい.糞便採取時に虫体の有無を観察することも大切な検査の一つである.表から代表的な虫卵検査の基本操作を五つ選んで示した.遠心沈殿法ではTween 80クエン酸緩衝液法を示したが,他の方法も試薬が異なるだけで基本操作は同様である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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