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文献詳細

雑誌文献

検査と技術13巻12号

1985年12月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

ラテックス近赤外比濁法

著者: 庭野明子1 中甫1

所属機関: 1三井記念病院中央検査部

ページ範囲:P.1021 - P.1026

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 臨床検査における微量成分の定量には,従来からradioimmunoassay法(RIA),enzyme immunoassay法(EIA)などが用いられている.しかし,RIAは検出感度が高い反面,放射性同位元素(RI)を使用することから数々の制約がある.これに対してRIを用いないEIA1)が開発されたが,操作性,所要時間,正確度などに問題が残されている.
 ラテックス凝集反応は,ラテックス粒子を担体とし,抗体(または抗原)を結合させ,それらに対応する抗原(または抗体)との凝集の有無から抗原(または抗体)を検出しようとするものであり,1956年SingerとPlotz2)がリウマチ因子の検出に応用したのが始まりである.その後,妊娠反応,線維素分解産物(FDP)などにも応用されたが,これらはガラス板上で行われ,凝集の有無を肉眼的に判定するため,非常に高い感度を持ちながら一般に(+)か(-)かを判定する定性的なものであり,定量的に用いても凝集終末点の段階的検出のため,半定量にすぎなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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