文献詳細
文献概要
検査を築いた人びと
フォリンとのコンビで生化学的測定法を開発した ウー・シェン
著者: 深瀬泰旦1
所属機関: 1順天堂大学医史学
ページ範囲:P.132 - P.132
文献購入ページに移動 昨年12月号で紹介したオットー・フォリンとのコンビで,総クレアチニン,尿酸,尿素,血糖などの測定法にその名がみえるウーは,若いときからアメリカで名声を博していた中国の生化学者,栄養学者である.フォリンとウーは,生化学の分野では一対としてよく耳にする名前である.
ウー・シェン(呉憲)は1893年11月24日,中国福建省の福州で生まれた.6歳のときから家庭教師について中国の古典を学び始め,のちアメリカに渡って,1911年にマサチューセッツ工科大学の造船学科に入学した.初めての夏季休暇をニューイングランドの農場で過ごしているとき,T.H.ハクスリーの『生命の物理学的基礎』を読んで,生物学の新しい天地に魅惑されて,専攻を化学と生物学に変更してしまった.次いでハーバード大学に移り,フォリンのもとで生化学の研究に従事した.
ウー・シェン(呉憲)は1893年11月24日,中国福建省の福州で生まれた.6歳のときから家庭教師について中国の古典を学び始め,のちアメリカに渡って,1911年にマサチューセッツ工科大学の造船学科に入学した.初めての夏季休暇をニューイングランドの農場で過ごしているとき,T.H.ハクスリーの『生命の物理学的基礎』を読んで,生物学の新しい天地に魅惑されて,専攻を化学と生物学に変更してしまった.次いでハーバード大学に移り,フォリンのもとで生化学の研究に従事した.
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