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文献詳細

雑誌文献

検査と技術13巻3号

1985年03月発行

マスターしよう基本操作

SRID法

著者: 長縄謹子1 三浦隆雄1 猿田栄助1

所属機関: 1国立東京第二病院臨床検査科

ページ範囲:P.257 - P.264

文献概要

 SRID法(single radial immunodiffusion method;一元放射状免疫拡散法)が1965年ManciniとFaheyによって発表されて以来,血漿中に含まれる数多くの蛋白成分は,容易に定量できるようになった.本法の原理は,寒天に特異抗体を混合して作製したゲル平板に抗原孔を作り,一定量の抗原を入れて反応させると沈降輪ができるが,この沈降輪の大きさと抗原濃度の間に一定の比例関係があるといわれるので,濃度既知の標準物質を同時に反応させて標準直線を作れば,未知抗原濃度が求められる,というものである.
 最近,検体数の多い免疫グロブリンIgG,IgA,IgM,補体成分C3,C4には迅速性,検体処理能力の点からレーザー・ネフェロメトリー(laser nephelometry),比濁法(turbidimetry)が実施されるようになった.しかし,SRID法の操作法は,非常に簡単で特別な装置を必要としない,混濁した検体でも検査できる,ゲル内沈降反応であるから地帯現象が少ないなどの長所に加えて,数社から多種類のSRID法用のプレートが市販されているので,検査室で大いに利用されている測定方法である.今回,ヘキスト社のパルチゲンを用いて基本操作を紹介したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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