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文献詳細

雑誌文献

検査と技術13巻4号

1985年04月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

日和見病原菌(平素無害菌)の種類

著者: 安達桂子1 島田馨2

所属機関: 1東京都立養育院附属病院研究検査部検査科 2東京大学医科学研究所感染症部

ページ範囲:P.327 - P.331

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 医療の進歩に伴い,近年の感染症は伝染病に属する菌種よりもむしろ弱毒菌(endogenous pathogens)が主体になって引き起こす日和見感染症(opportunistic infection)が多くを占めている.日和見感染は宿主の感染防御機能が低下した(compromised host)条件下に病原性の低い微生物が原因となって発症する感染症として理解されているが,抗生物質による菌交代症,院内感染,さらに複数菌感染,難治性感染とも交差しており,その定義は混沌としている.
 宿主側の因子としては表1に示すように,白血病,癌などの各種の重症基礎疾患の存在および抗癌剤,免疫抑制剤,ステロイド剤,抗生物質などの使用による全身性の条件に加えて,血管内カテーテル,膀胱内カテーテル,心臓弁置換のような体内への器具挿入が重要視されてきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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