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技術講座 細菌
培養検査法3—脳脊髄液
著者: 相原雅典1
所属機関: 1天理よろづ相談所病院臨床病理部
ページ範囲:P.439 - P.443
文献購入ページに移動髄膜に炎症が起こると特有の刺激症状や徴候が現われるが,同時に脳組織にも影響が及び,意識障害などが発現することも少なくない.細菌や真菌,原虫により起こされる髄膜炎は,多核白血球の浸潤が強く化膿性髄膜炎の像を呈する.感染の成立は通常,CNSの近位または遠位にある感染病巣から病原菌が血行により運ばれ,血液-脳関門を破り侵入する形が多いが,時に常在菌叢に隣接する部位の頭蓋骨骨折が原因となることもある.新生児の感染は出産時の産道による汚染が原因となることが多い.
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