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技術講座 一般
免疫学的妊娠反応法
著者: 山地建二1 谷沢修2
所属機関: 1大阪大学医療技術短期大学部 2大阪大学産婦人科
ページ範囲:P.535 - P.539
文献購入ページに移動妊娠が成立すると胎盤で盛んにゴナドトロピンが作られ,妊婦の血中および尿中に大量に出現する.このゴナドトロピンはヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)と呼ばれ,分子量がおよそ38,000の糖蛋白質である.
妊婦尿から精製したHCGをウサギやモルモットに注射すると,これらの動物にとって異種蛋白であるHCGに対する抗体(抗HCG)が作られる.こうして得られた抗HCGを妊婦尿と反応させると,尿中に多量に含まれているHCGと抗原抗体反応を起こすが,非妊婦の尿中にはHCGがないので反応は起こらない.このように,HCGと抗HCGとの間の抗原抗体反応を妊娠の診断に応用したものが,免疫学的妊娠反応法である.
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