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文献詳細

雑誌文献

検査と技術13巻6号

1985年06月発行

基礎実習講座

標準化されたペルオキシダーゼ染色

著者: 古沢新平1

所属機関: 1獨協医科大学第三内科

ページ範囲:P.543 - P.546

文献概要

 ペルオキシダーゼ(peroxidase)染色は,血球のうち顆粒球系および単球系の細胞で陽性を示し,その他の血球ではすべて陰性を示すことから,血液学の分野では特に急性白血病の病型分類,すなわち急性骨髄性白血病(acute myelocytic leukemia:AML)と急性リンパ性白血病(acute lymphocytic leukemia:ALL)との鑑別に古くから用いられ,今日でも急性白血病の国際分類であるFAB分類に不可欠の検査法となっている.AMLとALLとでは今日,化学療法のプロトコールが全く異なるだけに,両者の鑑別は臨床的に極めて重要な意義を有し,できるだけ正しい染色法で行われることが望ましい.
 最近,臨床的意義の高い5種の細胞化学,すなわちペルオキシダーゼ,アルカリおよび酸ホスファターゼ,非特異的およびクロロアセテートエステラーゼについて,施設間の差をなくするために,新潟大学第一内科の柴田昭教授を委員長とする国際血液標準委員会(International Committee for Standardization inHaematology;ICSH)により標準法が設定された1).以下,ペルオキシダーゼ染色についてそのICSH標準法を紹介し,若干の問題点を指摘したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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