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文献詳細

雑誌文献

検査と技術13巻6号

1985年06月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

ヘマトクリット測定法

著者: 新谷和夫1

所属機関: 1関東逓信病院血液研究部

ページ範囲:P.551 - P.557

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 血液学的検査のうちヘマトリット測定1)は,簡単な操作で再現性の高いデータが得られる検査として高い評価を得たもので,ウイントローブ法と毛細管ヘマトクリット法が有名である.しかし最近は多項目型自動血球計数器もMCV(平均赤血球溶積)に赤血球数をかけて計算によりヘマトクリット値と称するものを提供するようになったので,これを自動化ヘマトクリット(AHCT)と呼び,前二者を遠心ヘマトクリット(SHCT)として区別した方がよい.
 元来ヘマトクリットの定義として「一定量の血液中で占める赤血球容積の比」が用いられてきたが,遠心後の赤血球の間隙には多少とも血漿が残存し,trapped plasma(TP)と呼ばれている.このTP量は血球の性状,血漿の組成,遠心力の大小により変化するので,簡単に思えるヘマトクリット測定もTP量の変化を忘れると大きな落とし穴が待っていることになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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