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文献詳細

雑誌文献

検査と技術13巻6号

1985年06月発行

文献概要

トピックス

酸性フェリチン

著者: 後藤義朗1 漆崎一朗1

所属機関: 1札幌医大第四内科

ページ範囲:P.560 - P.560

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酸性イソフェリチン
 フェリチンは肝臓,脾臓などに多く含まれる分子量約45万の鉄貯蔵蛋白で,生体内の余剰の鉄分の解毒,貯蔵を主な生理作用とする蛋白である1,2).構造的には,H(心型)およびL(肝型)の2種のサブユニットが24個集合して一つの分子を形成し,鉄をミセルとしてその中に取り込んでいる.
 この2種類のサブユニットの相対的比率が各組織で異なっているため,不均一性(イソフェリチン)が認められる.例えば,肝イソフェリチンは,L型サブユニットが70〜80%,H型サブユニットが20〜30%であり,心イソフェリチンはH型が60〜70%で優位である.後者は前者と比べて等電点が相対的に酸性であるために酸性イソフェリチンと呼称されている2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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