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文献詳細

雑誌文献

検査と技術13巻7号

1985年07月発行

検査を築いた人びと

ウォラー変性の発見者 アウグスツス・V・ウォラー

著者: 酒井シヅ1

所属機関: 1順天堂大学医史学

ページ範囲:P.602 - P.602

文献概要

 イギリスの生理学者ウォラーは,神経細胞が傷つくと,その細胞のみならず,その軸索突起が関与する細胞にも変性が来ることを発見した.これは神経細胞が栄養補給も行うためであると説明し,それをウォラーの法則と呼んだのである.この法則を活用して,神経線維を傷つけ,細胞の変性の方向を調べて,刺激伝導の方向を知る方法をウォラーの変性法と呼び,かつては神経線維結合を知る方法として広く用いられた.
 ウォラーは,1816年にケントの田舎に生まれたが,幼い頃,家族とともに南仏に移り住んだ.その後郷里に戻るが,大学時代はパリで過ごしている.その頃のパリは医学の先端にあった.ヨーロッパ各国から新進気鋭の学者が集まっていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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