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文献詳細

雑誌文献

検査と技術13巻7号

1985年07月発行

文献概要

技術講座 生化学

マグネシウムの測定法

著者: 高原喜八郎1

所属機関: 1神奈川県立衛生短期大学

ページ範囲:P.605 - P.610

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はじめに1)
 マグネシウム(Mg)はナトリウム(Na),カリウム(K),カルシウム(Ca)に次いで生体中に多量に存在する陽イオン元素(Mg2+)であり,健康成人の身体中に含まれる総量は約1,000mmolといわれている.この総量のうち約1%が細胞外液中に存在し,35%は細胞内に局在し,残りは骨中に濃縮されている.
 さて,健康成人の1日の食事量中には約12.5mmolのMgが含まれており,その大部分は緑色野菜として摂取している葉緑素中に大量のイオンとして含有されている.消化されたMgの約1/3が小腸の全域で吸収されて残りは便中に排出されるが,小腸全域のうち特にCaの吸収の最大な部位でMgの吸収も盛んである.一方,健康成人のMgの尿中への排泄量は24時間(h)につき3〜10mmolであるといわれ,摂取量の減少またはMg欠乏においては,腎による調節作用が高度に働いて尿中濃度は0.5mmol/l以下にまで減少する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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