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文献詳細

雑誌文献

検査と技術13巻8号

1985年08月発行

文献概要

技術講座 生化学

尿酸の測定法

著者: 影山信雄1

所属機関: 1社会保険中京病院検査部

ページ範囲:P.717 - P.722

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 尿酸はヒトにおけるプリン塩基を構成成分とする核酸の最終代謝産物として,主に肝で生成される.生成された尿酸の大部分は,血液中から腎を経て尿中に排泄される.したがって,血中の尿酸量は生成と排泄のバランスの上に成り立っており,このいずれか,または両者に異常をきたしたときに変動する.
 血中尿酸の増加する代表的な疾患は,遺伝性のプリン体生成過剰によって起こる痛風である.このほかに,白血病や悪性腫瘍も細胞や核の崩壊によって多量の核酸が遊離されるので,血中尿酸量が増加する.また,尿酸の排泄は大部分が腎で行われるので,慢性糸球体腎炎をはじめとする各種腎疾患における尿酸排泄機能低下や,サイアザイド系降圧利尿剤,ピラチナマイド,サリチル酸製剤なども高尿酸血症の成因となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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