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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻1号

1986年01月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

ブロックの作り方

著者: 橋本悠子1 山火弥生1 鈴木裕1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.45 - P.52

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 病理組織標本は概略,①固定,②脱水・パラフィン浸透,③包理・ブロックつけ,④薄切,⑤染色の過程を経て作製される.このうち③包理・ブロック付けの目的は,薄切時に要求される組織片の包埋による強化や,台木付けによるブロック保持力の強化は当然として,薄切に際して過不足のない組織全面の面出しが効率よく実施できるよう包埋することにある.いいかえれば検査者(組織の切り出しを行った者〔病理医〕)が完成標本を検鏡したとき意図した組織面が十分に表現されていなければならないということである.これは組織の切り出し方,包理法,薄切法の三者が完全に行われて初めて達成されるものであるが,少なくとも包埋はその重要な工程の一部を成していることに注意しなければならない.またブロックつけに関しては,ブロックの適正な整形(トリミング)および組織の性状に応じた薄切しやすい方向を考慮したうえで台木との十分な密着を行うことが重要である.
 以下,パラフィン包埋について,台木付けを前提とした皿包埋法とティッシュ・ティックIII型による包理・ブロックつけについて解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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