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モノクローナル抗体による癌の診断
著者: 山下昇史1
所属機関: 1札幌医大第一内科
ページ範囲:P.57 - P.57
文献購入ページに移動 KöhlerとMilsteinによって開発されたモノクローナル抗体(以下MoAb)作製の技術は今や日常的なものとなり,その応用分野は医学,生物学などを中心に各方面に広がり数多くの成果をあげている.
MoAbは従来のポリクローナル抗体と異なり,抗原性の微弱な抗原にも反応し,それを認識しうる.癌組織には存在するが,正常組織には存在しないか,あるいはきわめて微量にしか存在しないような抗原を腫瘍関連抗原と呼んできたが,MoAbは従来の抗体では認識できなかった新しい腫瘍抗原を検出しうる可能性がある.この性質を利用して,免疫組織学的方法,血清診断,癌イメージング(tumor imaging)などにより癌の診断に供しようと各施設で腫瘍関連抗原に対するMoAbの作製が試みられている.
MoAbは従来のポリクローナル抗体と異なり,抗原性の微弱な抗原にも反応し,それを認識しうる.癌組織には存在するが,正常組織には存在しないか,あるいはきわめて微量にしか存在しないような抗原を腫瘍関連抗原と呼んできたが,MoAbは従来の抗体では認識できなかった新しい腫瘍抗原を検出しうる可能性がある.この性質を利用して,免疫組織学的方法,血清診断,癌イメージング(tumor imaging)などにより癌の診断に供しようと各施設で腫瘍関連抗原に対するMoAbの作製が試みられている.
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