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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻11号

1986年10月発行

文献概要

技術講座 細菌

レプトスピラの分離と同定

著者: 平良恵貴1

所属機関: 1沖縄県立中部病院検査科

ページ範囲:P.1160 - P.1164

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感染様式
 レプトスピラ症を細菌学的・血清学的に検査診断を行うには,図1に示したような本症の感染様式を知る必要がある.感染動物と血清型とはある程度の特異関係は認められるものの,絶対的なものではない.発症は感染動物との直接接触,または排尿により汚染された水との接触により,レプトスピラが経皮的に血液中に入り増殖することで起こる.潜伏期は7〜10日で,血液中の菌数が104〜105/ml程度に増殖したところで発熱するといわれている.このとき寒気,悪寒,戦慄が伴うが,症状は各人各様である.
 参考までに当院における50症例についての症状を表1に示す1〜3).急性期の後半には糸球体から出血が起こり,このとき血液中のレプトスピラが尿管,膀胱を経て尿とともに排出される.血清中の抗体は7〜8病日頃から証明されるが,抗体の上昇に伴い体液性抗体が殺菌的に作用し,レプトスピラは消失する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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