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エトランゼ
ロンドン日記から(2)
著者: 常田正
所属機関:
ページ範囲:P.1217 - P.1217
文献購入ページに移動 ×月×日.ビクトリア駅発の列車で小旅行に出る.車中イギリス人の青年と同席する.ひげ面だが目がおとなしい.セーラーだと言う.ニューカースルへ帰るところだそうだ.自分から話を切り出すことはないが,質問には答えてくれる.真面目そうな人柄だ.船にのって働いているという.海軍の輸送の仕事をしているのだと言う.ニューカースルが近づいて来た.窓から港が見える.指さしてあの船だと言う.階級を尋ねてみた.水兵さんかと思っていたら,海軍兵学校出の少尉さんだった.
×月×日.香港の鄭氏と羅君の二人連れと親しくなる.はじめ日本人かと思って日本語で話しかけたら通じなかった.英語は通じたので話しているうちに親しくなる.鄭氏は39歳,羅君は26歳.二人とも香港の電話技師で,ロンドン本社へ研修に来ているところ.歩きながら鄭氏が羅君に「ミスター・トキタの鞄を持ってやり給え」と言うと,両手の空いている羅君が小生の重い旅行鞄を肩にかついでくれた.
×月×日.香港の鄭氏と羅君の二人連れと親しくなる.はじめ日本人かと思って日本語で話しかけたら通じなかった.英語は通じたので話しているうちに親しくなる.鄭氏は39歳,羅君は26歳.二人とも香港の電話技師で,ロンドン本社へ研修に来ているところ.歩きながら鄭氏が羅君に「ミスター・トキタの鞄を持ってやり給え」と言うと,両手の空いている羅君が小生の重い旅行鞄を肩にかついでくれた.
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