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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻12号

1986年11月発行

文献概要

技術講座 細菌

尿中細菌の定量から半定量まで

著者: 古田格1

所属機関: 1近畿大学臨床病理学

ページ範囲:P.1266 - P.1270

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 尿中細菌の定量や半定量検査は尿路感染症の診断に用いられており,定量培養法,ディップスライド法,化学的定量法や自動機器による測定法がある.尿路感染症の多くは尿道から膀胱,さらには炎症が膀胱から腎臓に向かう上行感染であり,女性が男性に比較して圧倒的に多い.
 尿路感染症の主役をなすのは腸内細菌,緑膿菌やカンジダなどであったが,最近では多剤耐性の腸球菌が関与する尿路感染症が増加しており,とりわけ,入院患者において本菌による感染が目立っている.尿路感染症の惹起因子としては,①妊娠,②尿路腫瘍,③前立腺肥大,④結石,⑤脊髄損傷,⑥糖尿病,⑦機械的操作や留置カテーテル,⑧その他,などがある.また,日常検査で検出される主要な原因菌として,Enterococcus,E. coli,Proteus,Pseudomonas aeruginosaやCandida albicansなどが挙げられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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