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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻13号

1986年12月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

細菌細胞の構造と機能

著者: 江田亨1

所属機関: 1帝京大学細菌学

ページ範囲:P.1333 - P.1338

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 細菌は単細胞の生物で,光学顕微鏡上の形態の相違により球菌,桿菌およびらせん菌の三つに大別できる.またグラム染色性により,グラム陽性菌と陰性菌に二大別される.細菌細胞は原核細胞から成り(原核生物),なおかつ細胞壁(植物細胞だけに存在する)があるため真核細胞と種々の面で異なり,これが感染,免疫あるいは抗生物質感受性など医学の分野のいろいろな面に関係してくる.原核細胞(細菌細胞)と真核細胞(微生物では真菌,原虫が含まれる)の相違点を表1に示しておく.
 本稿では,細菌細胞の一般的な微細構造,組成とそれらの細胞増殖,生存における意義および感染,免疫における役割,さらには抗生物質の作用との関連など,臨床検査に必要な事項について概観してみることにしたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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