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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻13号

1986年12月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

波形と細胞2—大脳皮質の機能局在

著者: 松浦雅人1

所属機関: 1東京医科歯科大学神経精神医学教室

ページ範囲:P.1339 - P.1344

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 大脳は,正中線にある大きな溝(大脳縦裂)によって左右の大脳半球に分かれ,この二つの半球は脳梁で結びついている.大脳の表面には,多数の溝(大脳溝)とうねり(大脳回)とがあり,比較的大きな中心溝(ローランド溝)と側溝(シルビウス溝)とが目立つ.大脳は,一般にこの二つの溝を基準にして四つの部分に分けられる.すなわち,中心付近にあるローランド溝の前の部分を前頭葉,後の部分を頭頂葉,さらに後の部分を後頭葉,側面にあるシルビウス溝の下の部分を側頭葉と呼んでいる.
 大脳皮質とは,大脳溝に沿って神経細胞が集まっている厚さ約2.5mmの灰白質のことである.これは,顕微鏡でみると六つの層からできており,神経細胞の数は140億に達すると計算されている.大脳皮質の内部には,神経繊維などの集まっている白色の髄質があり,髄質に埋もれた部分にも神経細胞が集まっている辺縁皮質などがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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