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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻13号

1986年12月発行

文献概要

技術講座 細菌

Campylobacterの分離と同定

著者: 佐久一枝1

所属機関: 1東京都立墨東病院検査科

ページ範囲:P.1350 - P.1354

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 かつてCampylobacterはその形態がVibrioに似ているところからVibrioに属し,特に獣医学の方面でヒツジ,ウシの感染性流産や下痢症の原因菌として重要視されていた.
 1963年SebaldとVeronによってVibrio(V. )coli,V. jejuni,V. sputorum,V. bubulusが新たな属のCampylobacterに移された.ヒトの感染症としては菌血症や髄膜炎の報告があったが,1977年Skirrowによって新しい疾患としてCampylobacter腸炎が紹介されるや,各国で下痢症の原因菌として注目を集めることとなった.Campylobacterを分離するためBatzlerら(1973)は選択的濾過法を考えたが,Skirrow(1977)は抗生物質を加えた選択培地を開発した.このため菌の分離は容易になった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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