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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻13号

1986年12月発行

文献概要

検査を築いた人びと

ミクロトームを改良して連続切片を作った ウィルヘルム・ヒス

著者: 深瀬泰旦1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学医史学

ページ範囲:P.1372 - P.1372

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 組織の顕微鏡標本を作るためには,試料を3〜50μmの厚さの薄片に切断しなければならない.試料はふつう,凍結するか,パラフィンやセロイジンなどに包埋して,ミクロトームを使って薄片を作るわけである.正しい手続きをふんで作った標本でなければ,正しい診断を下すことはできない.在来からのミクロトームに改良の手を加えて,組織学に応用する道を開いたのが,ヒスである.
 ウィルヘルム・ヒスは,商人であり,控訴裁判所のメンバーでもあるエドゥアルト・ヒスの息子として,1831年7月9日にスイスのバーゼルで生まれた.ヒスという名を聞くと,われわれはすぐに心臓の刺激伝導系のヒス束を思い浮かべるが,これを発見したのは姓も名もまったく同じ,ヒスの息子ウィルヘルム・ヒス・ジュニアである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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