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検査を築いた人びと
脳脊髄液の意義を認めた ドメニコ・コトゥーニョ
著者: 深瀬泰旦1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学医史学
ページ範囲:P.134 - P.134
文献購入ページに移動 腰椎穿刺や脳室撮影が臨床面に取り入れられた様子はすでに述べたところだが,本来なら脳脊髄液や脳室についての歴史的展開を述べるのが,先であったかもしれない.髄液の存在やその意義について正しい認識をもってこそ,いろいろな検査を正しく評価することができるのだから…….
ニコロ・マッサが1536年に脳脊髄液について記載して以来,それを認めるものは多かったが,これがガレヌスのいう脳室内の精神プネウマであり,あるいは老廃物であると信じられていた.また死刑に処せられた罪人の死後に生ずるものであり,不自然な解剖にもとづくものであるとも考えられていた.
ニコロ・マッサが1536年に脳脊髄液について記載して以来,それを認めるものは多かったが,これがガレヌスのいう脳室内の精神プネウマであり,あるいは老廃物であると信じられていた.また死刑に処せられた罪人の死後に生ずるものであり,不自然な解剖にもとづくものであるとも考えられていた.
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