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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻2号

1986年02月発行

文献概要

トピックス

SCC抗原

著者: 野沢志朗1 小島雅彦1 高山泰子1

所属機関: 1慶応大産婦人科教室

ページ範囲:P.167 - P.168

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 SCC抗原は,扁平上皮癌関連抗原(squamous cell carcinomarelated antigen)の頭文字をとって名づけられた扁平上皮癌の腫瘍マーカーである.加藤らは,1977年子宮頸部扁平上皮癌組織から分子量48,000の蛋白質TA-4を分離精製し,そのRIAを確立し,TA-4が子宮頸部扁平上皮癌患者血清中に高率に出現することを報告した.以来,TA-4は扁平上皮癌に特異性の高い腫瘍マーカーとして注目されてきた1)
 SCC抗原は,子宮頸部扁平上皮癌の肝転移巣から新たに分離精製された,分子量45,000のTA-4の亜種の蛋白質であり,TA-4と共通の抗原性を有している.最近,ダイナボット社よりRIAによる血中SCC抗原測定用キット(SCC・リアキット)が一般に市販されるようになったので,SCC抗原を測定する機会が増している.
 同キットの測定原理は,125IをラベルしたSCC抗原を用いた二抗体法によるRIAであり,測定範囲は1.0〜150ng/mlである.また,同キットの測定内およびロット間の変動係数はおのおの10%,5%以内である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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