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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻2号

1986年02月発行

文献概要

検査ファイル 項目

リポ蛋白

著者: 芝紀代子1 小林佐智子1

所属機関: 1東京医科歯科大学病院検査部

ページ範囲:P.170 - P.171

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1.検査法の種類(表)
 リポ蛋白分画の染色法には脂溶性色素による方法とオゾン化シッフ法の2方法があり,用いる支持体の種類によってどちらかの方法が選択される.
 セルロースアセテート膜は膜自身が脂溶性色素で染まってしまうため,主にオゾン化シッフ法により染色が行われていたが,この方法では不飽和脂肪酸のみしか染色しないことから定量性に欠けるとして,現在はほとんど用いられていない.ポリアクリルアミドゲルは脂溶性色素を用いて前染色法により染色される.ポリアクリルアミドゲルでは,支持体に分子ふるい効果があるためβ-リポ蛋白(β-Lp)とpreβ-リポ蛋白(preβ-Lp)の移動位置が逆になる.この支持体はリポ蛋白を詳細に分析する方法としては優れているが,操作技術に習熟が必要である.現在日常検査で行うリポ蛋白分画法としては,市販アガロースフィルムを支持体として,脂溶性色素により後染色する方法が一般的であろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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